ジギングとは何か?
ルアーフィッシングの一種で、『メタルジグ』と言う金属の固まりを海底に落とし深く潜って泳いでいる魚を狙います。
海底に落とした金属の塊をリズミカルに巻き上げる(しゃくる)訳ですが、大変な重労働!非常に体力を使う、格闘技のような釣りです。
その上メタルジグにさまざまなアクションを加えるのですが、これがまた難しい。ジグのしゃくり方によって釣果が完全に左右されてしまいます。しかしメタルジグと言う金属の塊に喰い付いてくる魚の引き味は実に強烈!ジギングの最大の魅力と言っていいでしょう。
では、各フィールドテスターやモニター、エキスパートが語る熱いジギング論を、ゲストトークを交え4名のJIGメンバーの原点を紹介します。興味のある方も無い方も、きっとジギングの不思議な魅力を感じ取れることでしょう。
チームスプラッシュ(Splash)JGFA常任理事
10数年前から、新素材を使ったハイテクラインと鉛と錫の合金で出来た重いルアーの登場によって確立されてきたジギング(jigging)。
誰でもが大きい魚や旨い魚を手っ取り早く釣ることが出来るためかその人気も急上昇し、今や(ジギング)と言う釣法を知らない人は居ないでしょう。ところがジギング船に乗っていると良くこんな事を言っている人が居ます。
「今日はジギングじゃ食わねえからキャスティングに変えよう」と言ってジグをキャストする人。ところがこれは全くの間違いで(ジギング)とはジグ(jig)を使った釣りであれば全てジギングと言います。
近年盛んに行われている、船からPEラインを使って重いジグを押し込みしゃくり上げるジギングの正しい呼び方は、オフショア(沖)バーティカル(垂直)ジギングと言います。又はジグを一旦海底まで落とすことからオフショアボトジギングと言うのが正しい呼び方なのです。
元々ジギング(jigging)に使うジグ(jig)とは塊を意味する物で、広く言えばメタルルアーの類に属します。メタルルアーとは(メタル)すなわち金属を意味し、スプーンやスピナー、それにジグスピナーやスプーンプラグもこれに含まれます。当然今流行りの重いジグもメタルルアーに含まれますが中には(メタルジグ)と呼ぶ人もあります。
要は100gを越える重い金属ルアーだけがジグではないと言う事です。事実バスフィッシングで多用されるルアーにジグ&ポーク、あるいはジグ&ピッグと呼ばれる大変威力のあるルアーがありますが、このジグ&ポークのジグ(JIG)とはフックの先端が鉛で出来ていてそのフック事態を(JIG HEAD)と呼びます。そしてそのジグヘッドに、豚の皮を薬品処理した物を付けて使うためこの呼び名があるわけです。
そもそもジギング(jigging)とは日本で生まれた言葉ではなく、かなり昔からスポーツフィッシングの先進国アメリカやカナダそれにヨーロッパ(北欧)で使われていたようです。
1970年にアメリカで出版されたfresh water fishing(ミルトロスコー著)の中にworming and jigging for bassと言う章があります。
1970年当時日本ではジギングどころかソルトウオータールアーでさえ認知されていなかった時代の本です。
その中に既にジギング(jigging) と言う単語があり、ジグヘッドにフェザー(動物の毛)を付けたいわゆる(フェザージグ)で流れの速い川底をトレースし、グッドサイズのスモールマウスバスを釣るメソッドのことをジギングと(jigging)解説しています。
又、アメリカの釣り雑誌sports anglerには、岸からブルーフィッシュを釣る最も有効な手段として3/4オンス程度のメタルジグをキャストしジャークしてバイトさせるテクニックをジギング(jigging)として紹介しています。又、面白いところではあのアンバサダーで超有名なスゥェーデンのABU社が1974年に発行した総合カタログ(tight line)にアイスフィッシング用ジグとして昨今日本で流行している左右対称ジグを載せています。アイスフィッシング(ice fishing)とはその名の通り湖に張った氷に穴を開けメタルジグを押し込みパイクやバーッボト等を釣るわけで、釣り方は全くバーチカルジギングと言えます。ただし氷の上からなのでオフショアと言えるのかどうか?(笑)
アメリカの事例が続きましたが、なんと日本にも古来からジギングという釣り方が存在していたのです。日本には伝統的釣法と言われる江戸前の釣りと言うのがあり、今でも東京湾では一部この伝統的釣法が残っています。その中で磨いた鉛に針を付けシャクリながらスズキを狙うカッタクリと言う釣法がありますがこれこそが日本に古くから伝わる元祖バーティカルジギングと言えるでしょう。
一言にジギング(jigging)といてもこれ程様々なメソッドや対象魚がある事が判っていただけたでしょうか?中には「こんな知識知っていたからってどうなるの?」と言う人もおられると思いますが、大切なことはその釣りに対しての正しい認識と知識を持つことで、その釣りを一層楽しく、より奥深い遊びへとつなげる事ではないでしょうか。
ジギングという海のルアーフィッシングは広く一般のアングラーに受け入れられる様になったが、まだまだ日本国内での釣りのジャンルとしては歴史が浅い釣り方だと思う。
世間にこの釣りが広まりかけた頃、まだ海のルアーフィシングはキャスティング主体の釣り方がメインであったように記憶している。当然、当時はナイロンラインが主役で、キャスティングで狙うシイラやカツオ等回遊性が強い魚達がメーンターゲットになっていた時代である。
確か「ボートプラッキング」と呼ばれていた様にも記憶している。水面下の釣り方としては流木や流れ物の下に付いている魚をカウントダウンでジグを沈めてジャーク&ジャークで狙うのがセオリーで、せいぜい水深80メートル位まで。如何にしても、根に付いた青物を「狙って捕る!」と言う事は不可能に近かった。
しかし相当言い尽くされた言葉ではあるが「PEラインの出現で、、、、、、、、、。」この釣りが飛躍的な進歩を遂げたのは紛れも無い事実である。
その頃佐藤洋統氏と三重県長島沖の某島周りの水深20メートルラインでナイロンラインジギング(今思えば水深が浅く簡単にボトムが取れただけ)でブリやメジロをイグロークラ―96に何杯も釣った事は今も鮮明に記憶に残っている。
しかし100%それらの魚達を狙い通り釣ったかと言えば答は「NO」だ。フォールの途中で引っ掛かっていたり、シャクッた時には既にヒットしていたり、、、、、、、。PEラインは「狙って捕る!」ことを可能にしたのだ。
それから月日は流れて現在のジギングシーンは完璧なまでにシステム開発が出来上がりつつある。
さて、今回のテーマだが正直なところ「ジギングの楽しさとは?」と問い掛けられると答に困ってしまう。「色々な魚が釣れて奥が深い」としか今の所適当な答は見つからない。
マグロ、カジキ、カンパチ、ヒラマサ、ブリ、ヒラメ、鯛、サバ、アジ、スズキ、深海魚、フグ、イサキ、チビキ、グレ?、キス?、サザエ?、、、、、に至るまで、これらの魚達は殆んどジギングのターゲットである。
現在では1種類の魚に何通りものジギングの方法が開発されていて、それこそ全魚種合わせると人間の短い人生で全てを制覇する事は不可能。それほど奥が深い釣りだと最近思うようになった。当時から釣行を共にしている仲間との交流もいまだ続いている。ここまでジギングの世界を引っ張ってきたJ.I.G.メンバー達の研究心には脱帽するばかりである。
それともう一つ大事な事。やはりジギングを通して素晴らしい仲間達との出逢いがもてた事だ。そして各地で信頼できる船長達と友達になれた事。今も日本国内のジギング手付かず海域や可能性のある場所を求めて日夜情報収集中の毎日だ。
こうした事も私のジギングの楽しみ方。ジギングで魚を釣るだけが目的ならここまで一生懸命になれなかったと思う。楽しい仲間と良い釣場環境が何時までも続いていく活動をJ.I.G.と今後も続けていきたい。
仕事柄(釣具のテスト釣行)国内、国外を問わず様々な船に乗り込み、釣りをするのだが、初めてジグを見る船長は大概「そんなもので釣れるの?」と言いたげな顔をしたり、実際にズバッと言い切られる。
まあ、百聞は一見にしかず!と、こっちも必至に向きになってジグをしゃくる。
1匹釣ったぐらいでは”マグレ”と思われるようで、2匹目ぐらいから「ほぅ~」とちょっと関心を示してくる。
船長達は自分達が常日頃している漁や遊漁の方法と違うジギングに戸惑いながらも「これはこれで釣れるではないか」と信用してしまうのだ。(たぶん…)
ただ、漁師さんに限ったことでなく、ジグはルアーフィッシングを愛好する人たちの中にも最初の1匹を釣るまでは”信用を置けない奴”になっているのではなかろうか。ましてやエサ釣師からするとよけいである。なんせ金属の塊なのだから。
そんな”信用を置けない奴”なのだが、実際には青物だけでなく底物、石物、砂物、その他諸々、多種多様な魚が反応し、ヒットする。「こんな魚がジグで釣れるんだ」という意外性も楽しさの1つだろう。
ジグに魚がアタックする瞬間もゾクッとする快感が味わえる。前触れもなく宙層で根掛りかと思うぐらいにビクともしない大きな魚もあれば、ジグに纏わりつくのが分かる魚もいる。
ヒットパターンをつかめば面白いように釣れるし、釣れない時はジャークのリズムに変化をつけ、ジグのサイズやカラーを変え、いろいろ思案するのも楽しいものだ。それでも釣れない時もあるのだが、次回の釣行のいい勉強になったと思えばこれまた楽しい。(本音を言うとその時は悔しいけれど)
どんな釣りでもそうだろうが、思考することを停止してしまうとつまらない。1回のフォールごと、ジャークごとに誘いや食わせの間を作り、魚がヒットしてくるイメージを描きながら「次のジャークで食わせるぞ!」と意気込み、ピタリとタイミングがはまった時の爽快感は筆舌に尽くし難いものがある。
信用を置けない金属の塊を自在に操り、釣った喜びを味わえるのが、ジギングの大きな魅力である。
ホームページをごらんのアングラーでジギングに興味がある方、一度はジギングしたけれど面白くなかった方、ジギングは本当に面白い奥の深い魅力的な釣りです。
J.I.G.では初心者講習会やレベルアップ講習会を開催しています。ジギングの魅力にどっぷりとはまってもらうべく、インストラクターが丁寧にやさしく(中には見た目が怖いインストラクターもチラホラいますが、本当はやさしい方々です)講習しますので、多くの方の参加をお待ちしています。
10年前から和歌山日の岬周辺で、船からシイラ釣りを始めた。
そのシイラが釣れない時、同じ8フィートのロッド。ナイロンライン16ポンドで水深50mまでをジギングで攻めたりしていた。
それでもメジロやシオを釣ってはいたが、本当にたまたま釣れたという感じだった。
本格的にジギングにはまったのは、前利伎庸さんが串本で変な釣りがはやっているというので行ってみた時からだ。
それは7フィートのバスロッドにアブリール。PE2号から3号でカンパチや底物を狙って釣るというゲームだった。
その頃の僕は、パームスの8フィートのロッドにペン7500。PE6号にリーダー100ポンドというごついタックルで串本に行っていたのだ。
そこで初めて佐藤統洋氏や北村京一氏と出会うことになる。彼らの釣りに衝撃を受け、それがヘッドアンドテイルを始めるきっかけにもなった。
それからというもの今日まで殆どジギングしかやらず最も好きな釣りだ。
ジギングの面白い所は細いロッドで大物が釣れ全てがダイレクトな所が良い。また釣れる魚もカンパチ、ブリ、ヒラマサやマダイ、ヒラメ、底ものなど高級魚のオンパレード。
御大佐藤氏もそれではまっていると思う。(笑)家族も魚が好きで、良い魚しか食べなくなってしまった。(笑)
最近では魚を〆るためにマイ手かぎも釣りに持っていく。佐藤氏の好きな神経抜きは魚が余りにも痛そうで出来ない。
家にはステンのプロ用魚専用流しも買ったし出刃も色々ある。ジギングは釣って楽しいし帰ってからも皆に喜ばれるので嬉しい。(毎回釣って帰るわけではないが…)
今では水深300mも可能になったジギング。1本のラインを通して海底の様子を想像するのも楽しい物だ。
特に僕は魚探を見るのが大好き!釣れなくても良い反応があれば燃えてしまう。だからトモ、ミヨシが有利でも胴の間の魚探が見えて船長と話しができる所が好きなポジションだ。
今年はオオマサを釣りたくて九州にかなり通ったが10kはおろか8kも釣れなかった。好きなGTも初めて1回も行かなかったのに。
海外もここ10年数回行っていたのにとうとう行かなかった。これはヘッドアンドテイル売上不振によるものです(汗)。来年はロードハウへ行って30kのヒラマサ釣ってやるー。
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